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高森明勅
2017.8.2 22:00

靖国神社ナンバー3?

『週刊ポスト』(8月11日号)に
「靖国神社元ナンバー3『
A級戦犯合祀手続きは間違いだった』」
との記事。

有り体に言って、同誌版元から出た近刊のパブ記事だ。

それにしても、靖国神社を退職した著者を
「元ナンバー3」
とは驚き。

靖国神社の場合、トップは勿論、宮司。
その下に権(ごん)宮司が2人いる。
だから、
ナンバー3は権宮司の下位の人物。
その下に、「祢宜(ねぎ)」
と呼ばれる立場の神職がずらりといる。

著者はその何人もいる祢宜の1人だった
退職前は既にその祢宜からも外れていた)。

一般の会社で、社長、部長、課長といた場合、
課長を「会社のナンバー3」
とは誰も言わないはず。

ところが、本人が著書の中で
靖国神社では、宮司、権宮司に次ぐ祢宜として…」と書いている。

これは、いささか誤解を招きやすい書き方だ。

「元ナンバー3」と勘違いしてしまう。

ポスト記事のタイトルが、まさにそれ。

それはともかく、同書について、
同じ版元からコメントを求められた。

やや辛口な批評になったのは、
版元としては期待外れだったかも知れない。

近くネット上に談話として挙げられるそうだ。

挙げられたら改めて報告しよう。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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